**五島列島キリシタン物語 前編**
小値賀町の海でフェリーが渡る。旅が始まる。小値賀町はかつて捕鯨で栄えていた漁師町。一万人以上の島民がいたと言う。しかし、今では二千人のみが住んでいる。
昼なので、伝統的古民家を改修したカフェ「KONNE Lunch & Cafe(※1)」で食事をとる。魚や野菜、米を使った刺身定食。一つ一つの食材はおいしいと思えるほど。チキン南蛮やピザといったカフェメニューも人気がある。
町営の船に乗り込み、小値賀島へ。南北に約6.5km、東西に約2kmの野崎島は元々神道の聖地とされていた。この島で沖ノ神嶋神社の氏子が暮らした野崎集落が形成されていた。港に到着する前に、「この世ならざる何者か」が築いたのではと思わせるような巨石「王位石(おえいし)」が目に入る。
野崎島ビジターセンターで入島の際の注意点、島の歴史などをガイドの方に教えてもらい、小値賀集落の近くへと向かう。家屋だった建物は廃材の山となり、周囲に転がるたくさんの空き瓶だけが輝きを放つ。
野崎島の展望台近く。アイルランドの荒野のようでもある。禁教の世が明けると、舟森、野首の集落の住人はそれぞれに教会をつくったという。舟森集落にあった教会は他所に移築されたが、旧野首教会(令和6年12月訪問時点では、改修中のため、見学不可)は今も誰もいない集落で海の方向を眺めながらポツリと佇む。
夕食は「古民家レストラン敬承藤松(※2)」へ。元々は捕鯨・酒造りで財を成した藤松氏の居宅だったところで、改修して和食店へと蘇らせている。「小値賀は自然豊かな島だから食材も極力手を加えません。できるだけ自然に近い形で提供します」と料理長の遠山善徳さん。
宿泊には「島宿 御縁(※3)」があるが、今回はここを利用する。清潔感のある部屋とふかふかの布団で旅の疲れをゆっくりと癒すことができる。様々な客室があり、旅館タイプやドミトリータイプ、一棟貸タイプなど。
旅の途中で野崎島の歴史とキリシタンの足跡を巡るツアーが開催されている。この遺産を理解するチャンスは参加しない手はない。
小値賀町の海でフェリーが渡る。旅が始まる。小値賀町はかつて捕鯨で栄えていた漁師町。一万人以上の島民がいたと言う。しかし、今では二千人のみが住んでいる。
昼なので、伝統的古民家を改修したカフェ「KONNE Lunch & Cafe(※1)」で食事をとる。魚や野菜、米を使った刺身定食。一つ一つの食材はおいしいと思えるほど。チキン南蛮やピザといったカフェメニューも人気がある。
町営の船に乗り込み、小値賀島へ。南北に約6.5km、東西に約2kmの野崎島は元々神道の聖地とされていた。この島で沖ノ神嶋神社の氏子が暮らした野崎集落が形成されていた。港に到着する前に、「この世ならざる何者か」が築いたのではと思わせるような巨石「王位石(おえいし)」が目に入る。
野崎島ビジターセンターで入島の際の注意点、島の歴史などをガイドの方に教えてもらい、小値賀集落の近くへと向かう。家屋だった建物は廃材の山となり、周囲に転がるたくさんの空き瓶だけが輝きを放つ。
野崎島の展望台近く。アイルランドの荒野のようでもある。禁教の世が明けると、舟森、野首の集落の住人はそれぞれに教会をつくったという。舟森集落にあった教会は他所に移築されたが、旧野首教会(令和6年12月訪問時点では、改修中のため、見学不可)は今も誰もいない集落で海の方向を眺めながらポツリと佇む。
夕食は「古民家レストラン敬承藤松(※2)」へ。元々は捕鯨・酒造りで財を成した藤松氏の居宅だったところで、改修して和食店へと蘇らせている。「小値賀は自然豊かな島だから食材も極力手を加えません。できるだけ自然に近い形で提供します」と料理長の遠山善徳さん。
宿泊には「島宿 御縁(※3)」があるが、今回はここを利用する。清潔感のある部屋とふかふかの布団で旅の疲れをゆっくりと癒すことができる。様々な客室があり、旅館タイプやドミトリータイプ、一棟貸タイプなど。
旅の途中で野崎島の歴史とキリシタンの足跡を巡るツアーが開催されている。この遺産を理解するチャンスは参加しない手はない。