「五島列島キリシタン物語」(週遊編)は、長崎県の五島列島で活躍する潜伏キリシタン関連遺産を巡る2泊3日の旅行プランです。
このツアーは、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界文化遺産に登録され、12の構成資産から4つの集落を巡るもので、これまで紹介しました。前編では上五島の潜伏キリシタンの集落や、小値賀諸島に残る独特な景観について説明しました。
このツアーは、下五島を回り、彼らの信仰心の一端に触れたいことで、最終日には上五島の中ノ浦教会から始めて、下五島へと渡るスケジュールで終わります。
桐教会は入り江を見下ろす高台に位置する美しい白亜の教会で、かつてこの地に住んでいたガスパル与作が治療のために長崎を訪れた際、大浦天主堂でプチジャン神父と会い、五島のキリシタンたちをカトリック復活へと導いたとされている。
深浦港から海上タクシーに乗り換えるとき、ガイドの方が指差す先もまたゴツゴツした岩の多い入り江で、こんなところに生活空間が築けるとはとても想像できなかった。海上タクシーの速度が落ち、キリシタン洞窟に到着します。
ここは奥行き50m、高さ5m、幅5mの文字通りの洞窟で、かつて迫害を逃れるために信者が3ヶ月もの間身を潜めていた場所だ。煮炊きの煙が元で役人たちに見つかってしまい、彼らは拷問にかけられたという。この場所は今、カトリックの聖地となっている。
その先の「ハリノメンド」と呼ばれる荒波の侵食でできた天然の穴にも連れて行ってもらった。キリストを抱いたマリア像に見えるとして、注目されている場所だ。海上タクシーの道中ではリアス式海岸の厳しい岩場が続いていた。「この辺りにも潜伏キリシタンたちの集落があったんですよ。ほら、ここもそう」ガイドの方が指差す先もまたゴツゴツした岩の多い入り江で、こんなところに生活空間が築けるとはとても想像できなかった。
海上タクシーの中でかくれキリシタンと出会う。船頭の坂井好弘さんが不意に「私は370年間信仰を守るかくれキリシタンの大将(神父)なのです」と話し出して仰天した。なんでも、桐古里地区に今も40人ほどいる信者の9代目の大将で、クリスマスや復活祭など儀式がある時には自宅に信者を招き、皆で祈りを捧げるのだとか。その時に振る舞われる食事は坂井さん持ち。「大変だけど、先代である義父が大将だった時には300人ほどの信者がいて、もっと大変だったと思う。人に尽くせば神様が私を守ってくださると思うから『損な役回りだな』という発想はないなぁ」と微笑む。
このツアーは、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界文化遺産に登録され、12の構成資産から4つの集落を巡るもので、これまで紹介しました。前編では上五島の潜伏キリシタンの集落や、小値賀諸島に残る独特な景観について説明しました。
このツアーは、下五島を回り、彼らの信仰心の一端に触れたいことで、最終日には上五島の中ノ浦教会から始めて、下五島へと渡るスケジュールで終わります。
桐教会は入り江を見下ろす高台に位置する美しい白亜の教会で、かつてこの地に住んでいたガスパル与作が治療のために長崎を訪れた際、大浦天主堂でプチジャン神父と会い、五島のキリシタンたちをカトリック復活へと導いたとされている。
深浦港から海上タクシーに乗り換えるとき、ガイドの方が指差す先もまたゴツゴツした岩の多い入り江で、こんなところに生活空間が築けるとはとても想像できなかった。海上タクシーの速度が落ち、キリシタン洞窟に到着します。
ここは奥行き50m、高さ5m、幅5mの文字通りの洞窟で、かつて迫害を逃れるために信者が3ヶ月もの間身を潜めていた場所だ。煮炊きの煙が元で役人たちに見つかってしまい、彼らは拷問にかけられたという。この場所は今、カトリックの聖地となっている。
その先の「ハリノメンド」と呼ばれる荒波の侵食でできた天然の穴にも連れて行ってもらった。キリストを抱いたマリア像に見えるとして、注目されている場所だ。海上タクシーの道中ではリアス式海岸の厳しい岩場が続いていた。「この辺りにも潜伏キリシタンたちの集落があったんですよ。ほら、ここもそう」ガイドの方が指差す先もまたゴツゴツした岩の多い入り江で、こんなところに生活空間が築けるとはとても想像できなかった。
海上タクシーの中でかくれキリシタンと出会う。船頭の坂井好弘さんが不意に「私は370年間信仰を守るかくれキリシタンの大将(神父)なのです」と話し出して仰天した。なんでも、桐古里地区に今も40人ほどいる信者の9代目の大将で、クリスマスや復活祭など儀式がある時には自宅に信者を招き、皆で祈りを捧げるのだとか。その時に振る舞われる食事は坂井さん持ち。「大変だけど、先代である義父が大将だった時には300人ほどの信者がいて、もっと大変だったと思う。人に尽くせば神様が私を守ってくださると思うから『損な役回りだな』という発想はないなぁ」と微笑む。