「サナ活」が盛んに行われている。「特定」されるときの高市早苗首相のバッグは9カ月待ちを余すことと、注意点もある。
その原因は、高市首相が就任して以来、「サナ活」が盛んに行われている。交流サイト(SNS)で高市首相の持ち物を「特定」し、それを購入したり、ゆかりの場所を訪れたりすることが多い。
最近は「ロゴも入っていないのによく『特定』していただけたなと」と話す広報担当を務める小林孝典さんが話している。30年来の人気ナンバー1商品「グレースディライトトート」がSNS上でバズっていることに気づいたのは、首相指名から2日たった10月23日夜のことだった。
高市首相が黒色トートを手にしていた映像から「特定」されたとみられ、直後からオンラインストアにはアクセスが殺到し、翌日には在庫が全て完売した。1日で1カ月分の生産量が売れた計算になるという。
その後も「高市さんが持っているバッグがほしい」「オンラインで売り切れていたので」などの問い合わせはやまなかった。客層は40代が中心だったが、20代など若い世代からの注文も増えた。
金具や革の取引先に掛け合い、8パターン展開のうち、高市首相が使っているとみられる黒色だけは何とか予約販売にこぎ着けた。なぜなら、「お待たせするのは心苦しいですが、今はクオリティーはそのままに一つ一つ作っていくしかないです」と小林さんは話す。
また、高市首相が記者会見の際に使っていた「ジェットストリーム多機能ペン」も話題になり、「サナ活ボールペン」「高市早苗さんモデル」などと紹介する文具店や通販サイトもあった。三菱鉛筆によると、多色ボールペンとシャープペンの機能を併せ持ち、なめらかな書き味がポイントだという。
政治家の推し活に詳しい愛知淑徳大学の久保南海子教授は「推し活に詳しいアイドルも、『応援したい』となる構造自体はよく似ています」と話す。彼によると、「サナ活」は「愛好する対象にただ好きだなと思うだけでなく、自ら働きかけること」を指す。これには、インターネットで検索し情報を得ることも、その一種で、ライブに行く、グッズを集めるなど消費行動に結びつくものも多い。
特に感情を目に見える形で表すことができるグッズ集めは重要だとされていて、物を介して推しとつながるような感覚になるのだという。久保教授によると、「推しは、会いに行けるが、普段の生活にはいない存在。でも、SNSで日常的に接する頻度が上がれば、好感を抱いたり、身近に感じたりする傾向にあります」。
そういう意味で、誰もが知っており、日常的ではない存在の首相も、推しの対象になり得ると。久保教授は、「政治家も、アイドルも、『応援したい』となる構造自体はよく似ています」と話す。
しかし、気づいたときに「高市さんがお持ちとは存じ上げなかったが、うちのものとお見受けしてうれしい限りです」と話している広報担当を務める小林孝典さんは、「アイドルには癒やしや日常への活力を求めると聞くが、政治家の場合、自分のイデオロギーや考えと共鳴するから推すのだろうか」と話す。久保教授は「その先の投票行動につながる可能性があるので、注意が必要だ」と話す。
「政治に関心を持つ入り口としての推し活はとても良いと思います。しかし、政治家の推し活はその先の投票行動につながる可能性がある。好き、嫌いだけでなく、政治家個人の考え方まで見るべきだし、発信する時もどんな影響を及ぼすか考える必要があります」と話す田中理知教授。
「サナ活」が盛んに行われている。「特定」されるときの高市早苗首相のバッグは9カ月待ちを余すことと、注意点もある。
その原因は、高市首相が就任して以来、「サナ活」が盛んに行われている。交流サイト(SNS)で高市首相の持ち物を「特定」し、それを購入したり、ゆかりの場所を訪れたりすることが多い。
最近は「ロゴも入っていないのによく『特定』していただけたなと」と話す広報担当を務める小林孝典さんが話している。30年来の人気ナンバー1商品「グレースディライトトート」がSNS上でバズっていることに気づいたのは、首相指名から2日たった10月23日夜のことだった。
高市首相が黒色トートを手にしていた映像から「特定」されたとみられ、直後からオンラインストアにはアクセスが殺到し、翌日には在庫が全て完売した。1日で1カ月分の生産量が売れた計算になるという。
その後も「高市さんが持っているバッグがほしい」「オンラインで売り切れていたので」などの問い合わせはやまなかった。客層は40代が中心だったが、20代など若い世代からの注文も増えた。
金具や革の取引先に掛け合い、8パターン展開のうち、高市首相が使っているとみられる黒色だけは何とか予約販売にこぎ着けた。なぜなら、「お待たせするのは心苦しいですが、今はクオリティーはそのままに一つ一つ作っていくしかないです」と小林さんは話す。
また、高市首相が記者会見の際に使っていた「ジェットストリーム多機能ペン」も話題になり、「サナ活ボールペン」「高市早苗さんモデル」などと紹介する文具店や通販サイトもあった。三菱鉛筆によると、多色ボールペンとシャープペンの機能を併せ持ち、なめらかな書き味がポイントだという。
政治家の推し活に詳しい愛知淑徳大学の久保南海子教授は「推し活に詳しいアイドルも、『応援したい』となる構造自体はよく似ています」と話す。彼によると、「サナ活」は「愛好する対象にただ好きだなと思うだけでなく、自ら働きかけること」を指す。これには、インターネットで検索し情報を得ることも、その一種で、ライブに行く、グッズを集めるなど消費行動に結びつくものも多い。
特に感情を目に見える形で表すことができるグッズ集めは重要だとされていて、物を介して推しとつながるような感覚になるのだという。久保教授によると、「推しは、会いに行けるが、普段の生活にはいない存在。でも、SNSで日常的に接する頻度が上がれば、好感を抱いたり、身近に感じたりする傾向にあります」。
そういう意味で、誰もが知っており、日常的ではない存在の首相も、推しの対象になり得ると。久保教授は、「政治家も、アイドルも、『応援したい』となる構造自体はよく似ています」と話す。
しかし、気づいたときに「高市さんがお持ちとは存じ上げなかったが、うちのものとお見受けしてうれしい限りです」と話している広報担当を務める小林孝典さんは、「アイドルには癒やしや日常への活力を求めると聞くが、政治家の場合、自分のイデオロギーや考えと共鳴するから推すのだろうか」と話す。久保教授は「その先の投票行動につながる可能性があるので、注意が必要だ」と話す。
「政治に関心を持つ入り口としての推し活はとても良いと思います。しかし、政治家の推し活はその先の投票行動につながる可能性がある。好き、嫌いだけでなく、政治家個人の考え方まで見るべきだし、発信する時もどんな影響を及ぼすか考える必要があります」と話す田中理知教授。
「サナ活」が盛んに行われている。「特定」されるときの高市早苗首相のバッグは9カ月待ちを余すことと、注意点もある。