茨城県古河市の介護老人保健施設で、2020年に入所者の2人を殺害したとして、元施設職員の赤間恵美が裁判に立つことになった。初公判が10日、水戸地裁で起訴内容を否認していた赤間被告は「私は殺害しなかった」と述べた。
赤間被告は、20年5月30日に入所していた鈴木喜作さんの体内にシリンジで空気を注入して殺害し、7月6日にも同様の手口で吉田節次さんを殺害したとしている。死因は血管に空気が入った急性循環不全だったとされる。
公判では、2人が他殺かどうかと、赤間被告による犯行かどうかが争点となっている。検察側は職員に気づかれず第三者が侵入することは難しく、施設内部の犯行だと主張。鈴木さんの容体が急変するまでの約30分間に赤間被告が2度部屋に入った一方で、他の人物は目撃されておらず、「被告以外に犯行が可能だった人物はいない」と述べた。
さらに、吉田さんが死亡した日に赤間被告のバッグからシリンジ2本が見つかったと指摘した。被告は当日、吉田さんの部屋に入ったのを同僚に見つけたとされ、シリンジには点滴用のチューブに接続した痕跡があった。
司法解剖で、吉田さんの体内から致死量の空気が確認された。鈴木さんも、搬送された病院で撮影したコンピューター断層撮影(CT)画像では、体内に空気が入った形跡があった。
赤間被告は13年まで看護師として別の病院に勤務し、20年4月下旬にけやきの舎で働き始めた。検察側は看護師の経歴に7年のブランクがあり、「仕事になじめずストレスを抱えていたとみられる」とした。
一方、弁護側は、鈴木さんが死亡当時、心不全で事件性はないと診断され、解剖されていないと指摘。「正確に死因を判断することは困難」「心臓の病気が死因の可能性がある」とする別の医師の証言があるとして、「高齢者施設で高齢の入所者が亡くなったという出来事で、殺人事件ではない」と述べた。
公判は計60回に及び、判決は26年7月7日に言い渡される。
赤間被告は、20年5月30日に入所していた鈴木喜作さんの体内にシリンジで空気を注入して殺害し、7月6日にも同様の手口で吉田節次さんを殺害したとしている。死因は血管に空気が入った急性循環不全だったとされる。
公判では、2人が他殺かどうかと、赤間被告による犯行かどうかが争点となっている。検察側は職員に気づかれず第三者が侵入することは難しく、施設内部の犯行だと主張。鈴木さんの容体が急変するまでの約30分間に赤間被告が2度部屋に入った一方で、他の人物は目撃されておらず、「被告以外に犯行が可能だった人物はいない」と述べた。
さらに、吉田さんが死亡した日に赤間被告のバッグからシリンジ2本が見つかったと指摘した。被告は当日、吉田さんの部屋に入ったのを同僚に見つけたとされ、シリンジには点滴用のチューブに接続した痕跡があった。
司法解剖で、吉田さんの体内から致死量の空気が確認された。鈴木さんも、搬送された病院で撮影したコンピューター断層撮影(CT)画像では、体内に空気が入った形跡があった。
赤間被告は13年まで看護師として別の病院に勤務し、20年4月下旬にけやきの舎で働き始めた。検察側は看護師の経歴に7年のブランクがあり、「仕事になじめずストレスを抱えていたとみられる」とした。
一方、弁護側は、鈴木さんが死亡当時、心不全で事件性はないと診断され、解剖されていないと指摘。「正確に死因を判断することは困難」「心臓の病気が死因の可能性がある」とする別の医師の証言があるとして、「高齢者施設で高齢の入所者が亡くなったという出来事で、殺人事件ではない」と述べた。
公判は計60回に及び、判決は26年7月7日に言い渡される。