今季の水揚げ 資源管理で安定操業を
スルメイカやサンマが想定外の豊漁となった。これは黒潮大蛇行が4月に終息し、漁場環境が好転した可能性が指摘される。ただし、ピーク時に比べれば、まだ低水準だ。資源が回復したとは言えまい。
マイワシやマサバを対象とするTAC(魚種管理枠)は、マイワシが21.7トンと18.5トンでサンマが4.6トンと14.1トン、水産政策審議会の意見を踏まえて農水相が毎年決める漁獲の上限値である。TAC超過で禁漁となったスルメイカは、小型船の漁獲量が国が定める上限に達し採捕停止命令が出されるほど取れた。
水産庁は原因を調べ、再発防止策を講じる必要がある。サンマは100億円を超えた豊漁となった。全国の水揚げは10月末で約4万5千トン。直近で最多だった2008年の年間約34万トンには程遠い。
国際的に資源を守るため、日本やロシア、中国など9カ国・地域が参加する北太平洋漁業委員会で、総漁獲枠を毎年決めている。日本は引き続き中国や台湾に対し、公海での漁獲規制を求めることが欠かせない。
水産業を取り巻く情勢は変化が著しい。地球温暖化と海洋環境との関連性の解明を進め、効果的な対策につなげたい。
スルメイカやサンマが想定外の豊漁となった。これは黒潮大蛇行が4月に終息し、漁場環境が好転した可能性が指摘される。ただし、ピーク時に比べれば、まだ低水準だ。資源が回復したとは言えまい。
マイワシやマサバを対象とするTAC(魚種管理枠)は、マイワシが21.7トンと18.5トンでサンマが4.6トンと14.1トン、水産政策審議会の意見を踏まえて農水相が毎年決める漁獲の上限値である。TAC超過で禁漁となったスルメイカは、小型船の漁獲量が国が定める上限に達し採捕停止命令が出されるほど取れた。
水産庁は原因を調べ、再発防止策を講じる必要がある。サンマは100億円を超えた豊漁となった。全国の水揚げは10月末で約4万5千トン。直近で最多だった2008年の年間約34万トンには程遠い。
国際的に資源を守るため、日本やロシア、中国など9カ国・地域が参加する北太平洋漁業委員会で、総漁獲枠を毎年決めている。日本は引き続き中国や台湾に対し、公海での漁獲規制を求めることが欠かせない。
水産業を取り巻く情勢は変化が著しい。地球温暖化と海洋環境との関連性の解明を進め、効果的な対策につなげたい。