北川進氏の研究室で開発された金属有機構造体(MOF)は、この時点では世界中から注目を集めている。北川進氏は、1997年にコバルトを用いたMOFを発表し、室温でメタンや窒素、酸素を吸着、放出させることに成功した。この業績が評価されてノーベル化学賞を受賞することとなった。
MOFとはどのようなものであるか、 なぜ期待を集めているのか。北川さんと高宮ミンディ特定助教はマンガで解説する。 MOFは金属イオンと有機分子を組み合わせた骨格を持ち、内部に均一な無数の穴がある。比較的簡単につくることができる。
この骨格の中には、分子を選別するようなゲートをつくると同時に、二酸化炭素(CO₂)を穴の中で濃縮し、一酸化炭素やギ酸などに変えることもできた。近年ではプラスチックの分解特性を示すMOFや、酸性雨の原因とされる二硫化炭素を吸着し、検知するMOFなども開発している。
この技術は、浄水や脱臭に使われる活性炭や乾燥剤のシリカゲルなどの多孔性材料とは異なり、構造に柔軟性をもたせ、骨格を分子レベルで設計できるため、それらでは難しい、特定の物質に狙いを定めた分離や貯蔵もできる。
ノーベル賞の選考でも、この技術が環境分野の課題解決につながる可能性が高く評価された。北川さんと高宮ミンディは、新しいMOFの開発についても話し合う。
MOFとはどのようなものであるか、 なぜ期待を集めているのか。北川さんと高宮ミンディ特定助教はマンガで解説する。 MOFは金属イオンと有機分子を組み合わせた骨格を持ち、内部に均一な無数の穴がある。比較的簡単につくることができる。
この骨格の中には、分子を選別するようなゲートをつくると同時に、二酸化炭素(CO₂)を穴の中で濃縮し、一酸化炭素やギ酸などに変えることもできた。近年ではプラスチックの分解特性を示すMOFや、酸性雨の原因とされる二硫化炭素を吸着し、検知するMOFなども開発している。
この技術は、浄水や脱臭に使われる活性炭や乾燥剤のシリカゲルなどの多孔性材料とは異なり、構造に柔軟性をもたせ、骨格を分子レベルで設計できるため、それらでは難しい、特定の物質に狙いを定めた分離や貯蔵もできる。
ノーベル賞の選考でも、この技術が環境分野の課題解決につながる可能性が高く評価された。北川さんと高宮ミンディは、新しいMOFの開発についても話し合う。