カンボジアでは「アジア最大級の犯罪組織」のレベルを誇る華人系企業が、特殊詐欺とマネーロンダリングを繰り広げてきた。米司法当局は、このグループの会長チェン・ジーを起訴し、英国なども資産凍結に踏み切った。
中国が提唱する「一帯一路」巨大経済圏構想の下で都市建設や観光開発を進めると、犯罪組織も流入してきた。2015年ごろに創業した「プリンス・ホールディング・グループ」は、人身売買や強制労働などで集められた人々を監禁・暴行し、脅迫などで金銭を要求していた。
チェン氏はカンボジア国籍を取得した中国出身の37歳とされ、短期間でカンボジア政財界の重鎮に進出し、フン・セン前首相の私設顧問を務めた。米司法省は10月中旬、チェン氏を通信詐欺および資金洗浄の共謀の罪で起訴した。
グループはカンボジアで少なくとも10カ所の犯罪拠点を運営し、未成年者に性的画像を送らせて金銭を脅し取ったり、ロマンス詐欺などで収益を得ていた。米国を含む世界各地にも詐欺の被害があった。
チェン氏は現金や高級腕時計、クルーザーなどの賄賂を使い、カンボジアの政権幹部や中国の情報機関とも近い関係を持っていた。英紙タイムズは、チェン氏の純資産が600億ドルにのぼると報じている。
グループは11日、「会社やチェン・ジー会長が違法行為に関与したという見解を断固として否定する」と声明で反論した。日本国内にもグループ傘下の関連会社が少なくとも3社存在し、チェン氏が東京都港区の高級物件を住居として確保していたことが確認できた。
「プリンス・ジャパン」(東京都渋谷区)など関連会社は一時、日本の元大使が会長を務める「日本カンボジア協会」にも法人会員として名を連ねていた。協会は10月、米財務省などの制裁を受けて会員資格を解除した。
中国が提唱する「一帯一路」巨大経済圏構想の下で都市建設や観光開発を進めると、犯罪組織も流入してきた。2015年ごろに創業した「プリンス・ホールディング・グループ」は、人身売買や強制労働などで集められた人々を監禁・暴行し、脅迫などで金銭を要求していた。
チェン氏はカンボジア国籍を取得した中国出身の37歳とされ、短期間でカンボジア政財界の重鎮に進出し、フン・セン前首相の私設顧問を務めた。米司法省は10月中旬、チェン氏を通信詐欺および資金洗浄の共謀の罪で起訴した。
グループはカンボジアで少なくとも10カ所の犯罪拠点を運営し、未成年者に性的画像を送らせて金銭を脅し取ったり、ロマンス詐欺などで収益を得ていた。米国を含む世界各地にも詐欺の被害があった。
チェン氏は現金や高級腕時計、クルーザーなどの賄賂を使い、カンボジアの政権幹部や中国の情報機関とも近い関係を持っていた。英紙タイムズは、チェン氏の純資産が600億ドルにのぼると報じている。
グループは11日、「会社やチェン・ジー会長が違法行為に関与したという見解を断固として否定する」と声明で反論した。日本国内にもグループ傘下の関連会社が少なくとも3社存在し、チェン氏が東京都港区の高級物件を住居として確保していたことが確認できた。
「プリンス・ジャパン」(東京都渋谷区)など関連会社は一時、日本の元大使が会長を務める「日本カンボジア協会」にも法人会員として名を連ねていた。協会は10月、米財務省などの制裁を受けて会員資格を解除した。