福知山線脱線事故20年 事故車両保存施設が完成
JR西日本は12日、大阪府吹田市に2005年4月25日に起きたJR福知山線脱線事故の車両を保存する施設が完成した。この施設は、乗客106人と運転士が死亡し、562人が負傷した事故の被害者らに案内を始めることとなった。
事故は、兵庫県尼崎市で起きた。7両編成の快速電車が急カーブに制限速度を超える時速約116キロで進入する際に脱線・転覆して線路脇のマンションに衝突した。その後、捜査当局が押収した車両は、18年に保存する方針を明らかにしていた。
施設は、地上1階(約2200平方メートル)、地下1階(約1700平方メートル)の建物で構成されている。JR西の社員研修センターの隣接地に着工し、23年に完成した。この施設では、事故車両などを保存するためのスペースが整えられている。
車両は、損傷が激しい1~4両目は座面やつり革、屋根などの部品をケースに収める。運転台の一部も設置して、5~7両目は事故当時の状態で保存する。一方、地下1階には電柱や枕木、レールが置き、遺留品や遺族の手記も並ぶ。
JR西は、車両を公開することもあったが、施設については「原則非公開」とした。「興味本位で見られたくない」などとする遺族らの意向を重視した。事故の被害者らを案内する際には、展示内容を事前に説明し、施設内の明るさを保つことで心理的負担に配慮する。また、医師や看護師も待機するなど、安全と遺族らの気持ちを優先する計画が発表された。
案内初日には遺族ら37人が訪れた。JR西は「車両は責任を持って大切に保存していく」と述べたうえで、「尊い人命をお預かりする責任を果たしていなかったことを深く反省し、安全最優先の風土を構築していく」とコメントした。
JR西日本は12日、大阪府吹田市に2005年4月25日に起きたJR福知山線脱線事故の車両を保存する施設が完成した。この施設は、乗客106人と運転士が死亡し、562人が負傷した事故の被害者らに案内を始めることとなった。
事故は、兵庫県尼崎市で起きた。7両編成の快速電車が急カーブに制限速度を超える時速約116キロで進入する際に脱線・転覆して線路脇のマンションに衝突した。その後、捜査当局が押収した車両は、18年に保存する方針を明らかにしていた。
施設は、地上1階(約2200平方メートル)、地下1階(約1700平方メートル)の建物で構成されている。JR西の社員研修センターの隣接地に着工し、23年に完成した。この施設では、事故車両などを保存するためのスペースが整えられている。
車両は、損傷が激しい1~4両目は座面やつり革、屋根などの部品をケースに収める。運転台の一部も設置して、5~7両目は事故当時の状態で保存する。一方、地下1階には電柱や枕木、レールが置き、遺留品や遺族の手記も並ぶ。
JR西は、車両を公開することもあったが、施設については「原則非公開」とした。「興味本位で見られたくない」などとする遺族らの意向を重視した。事故の被害者らを案内する際には、展示内容を事前に説明し、施設内の明るさを保つことで心理的負担に配慮する。また、医師や看護師も待機するなど、安全と遺族らの気持ちを優先する計画が発表された。
案内初日には遺族ら37人が訪れた。JR西は「車両は責任を持って大切に保存していく」と述べたうえで、「尊い人命をお預かりする責任を果たしていなかったことを深く反省し、安全最優先の風土を構築していく」とコメントした。