札幌市の新MICE施設計画は、中央区の中島公園近くで国際会議や展示会の会場を構えることを決めた。すでに札幌コンベンションセンター(白石区)が稼働率が高く、大規模会議を取りこぼしている状況で、潜在需要も考慮して、新MICEの運営収支は年間2億2000万円の黒字を見込まれている。
事業費は592億円に上るとする。しかし、総務省の地方公会計マニュアルでは鉄筋コンクリート建物の耐用年数が50年で、極めて長期の収支で事業を正当化しているとの指摘が札幌市議会から出ている。コンベンションセンターや札幌ドームなど、既存施設とのすみ分けも課題となっている。
秋元市長は「雇用創出や税収増加で市全体に還元される。将来への投資だ」と述べている。しかし、事業費や収支見通しが疑問に陥り、既存施設との関係が悪化する可能性もある。
新MICEの整備は秋元市長の就任時からの公約だ。当初は官民が協力し、札幌パークホテル建て替えを合わせてMICEを一体で建設した計画だった。しかし、コロナ禍の中断を経て枠組みは変わり、市が土地を取得し、施設も建設することにした。資材費や人件費が高騰しており、事業費も上振れが予想される。
この計画の経済波及効果も疑問にあって、これまで以上に選択と集中が求められる状況です。市議会は今月の定例会で、MICE関連を盛り込んだ補正予算案を可決したが、懸念が払拭されたとは到底言えない。
事業費は592億円に上るとする。しかし、総務省の地方公会計マニュアルでは鉄筋コンクリート建物の耐用年数が50年で、極めて長期の収支で事業を正当化しているとの指摘が札幌市議会から出ている。コンベンションセンターや札幌ドームなど、既存施設とのすみ分けも課題となっている。
秋元市長は「雇用創出や税収増加で市全体に還元される。将来への投資だ」と述べている。しかし、事業費や収支見通しが疑問に陥り、既存施設との関係が悪化する可能性もある。
新MICEの整備は秋元市長の就任時からの公約だ。当初は官民が協力し、札幌パークホテル建て替えを合わせてMICEを一体で建設した計画だった。しかし、コロナ禍の中断を経て枠組みは変わり、市が土地を取得し、施設も建設することにした。資材費や人件費が高騰しており、事業費も上振れが予想される。
この計画の経済波及効果も疑問にあって、これまで以上に選択と集中が求められる状況です。市議会は今月の定例会で、MICE関連を盛り込んだ補正予算案を可決したが、懸念が払拭されたとは到底言えない。